最後の恋愛Ⅱ
いや・・・それは、それは困る。

会社の中での私のイメージってもんが・・・。

音を立てて崩れちゃう。

あああ

大麦にはじめて拉致されたあの夜に感じた悪い予感は、まさしく本物だったと実感するわ。。。

けど、勝負はできない。

大麦と付き合うとは、まだ決まってないんだし。

それは無理。

どうしよう・・

どうしようか・・・

このお嬢様を何とか何とか、何とか納得させてお家へ帰らせる方法を・・・

「どうするの?」

「どうするのって・・・言われても・・。」

「大和、良いよこんなの相手にする必要ないって。」

「隼人さんは黙ってて!」

おおお、如月さん本当に強いなぁ。。。

けど・・・この前、大麦と美術館に行った時にも思ったけど、大麦、本当にモテるんだなぁ

そんな人と付き合う自分なんか、心から想像できない

やっぱ、無理だわ・・・

「あなたが、私よりも隼人に必要なんだって、私が1度でも思えたら、別れてあげる!」

「それなら、もう勝敗は決まってる。」

「もうっ、パパ!」

大麦はお嬢様の指令に従ったパパの腕で引き離される。
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