最後の恋愛Ⅱ
「あ~・・・」

だよね。

そうだよね~

お昼から戻ってきたと思ったら、これだもんね。

奇妙だよねぇ・・・

どう考えても、変だよねぇぇ

「えっと・・・まぁ、好きにさせてあげといて・・・。」

がくりと肩を落として答えると、日下部さんは何を察したのかにまりと微笑を浮かべた。

「分かりました、けど、何か面白いことあったんなら後で教えてくださいよね?」

「アハハ・・ないない・・・」

ぎこちなく笑い返してパソコンに視線を戻す。

ううう・・・

そもそも、付き合ってもないうちから、モトカノから嫉妬されるとか喧嘩売られるとか何なわけ?

本当にないわ・・・

ハルもそれ以前の彼の時も・・・そういうのはなかった。

別れた原因の大半は・・・浮気だったけど、それはまぁ、置いといて

っていうか、何?

これって私のサダメとでもいうわけ?

男と幸せになってはいけないと?

珍しく、いや、人生で初めて男にモテているというのに、神様はこんな小さな幸せさえも許してくれないのか?

何でだ・・・

可哀想すぎるでしょ、私が・・・

私が苦悩にもだえていると、唐突にその声は上がった。

「あ~あ、何かつまらな~い。」
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