楓色
ONE
はじまり
「あの子かわいー!!」
「まじだ!!彼女にしてぇ」
「や、あんだけ可愛かったら彼氏の1人や2人・・・」
「バカ!かわいい子は浮気なんてしねーよ!見てみろ、顔からして健気だろ!!」
椿が町を歩けばみんなの視線は釘付け
なんたって椿はかわいい
そこらへんの雑誌の読者モデルなんかよりずっとずっと綺麗だ
なんか・・・新鮮
いままでこんなこと言われたこと無かったからナァ
椿が朝の満員電車に乗り込んでパイプに捕まっていると目の前の人がしゃべっているのが聞こえた
「やべぇよ!間に合わねーだろ」
「知るか。俺はお前のこと起こしただろ」
「起きなかったんだから起こしてないと一緒!俺しょーん嫌い」
「俺はお前が嫌いだ」