私の生きた証
「じゃ、じゃあ私帰るから。」


「送ってくよ」
奏多が私に言った。

「いいよ。一人で帰れるから。」
「いやダメだ。もう外も暗いし。俺のせいでおそくなったんだし」

「えっいいって‼」
「いいから黙って送らせろ。」
そう言うと私の手をとった。

そして無言で歩き出した。
「まって!私の家どこか知ってるの?」
足がピタッととまった。

「そう言えば知らなかった…」
「あはははっ!奏多って見かけによらず天然なんだね」
奏多が顔を赤くさせて言った
「う、うるさいな」
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