私の生きた証
チャイムと同時に先生が入ってきた。
「おーい。今日は転校生を紹介する。入ってこい。」
先生に呼ばれて入ってきたのは昨日の杉本奏多だった。
「あっ!」
私は思わず声を出してしまった。
「あっお前昨日の……じさっ「あっちょっと待って!ください…」

みんなの目が痛い。
「えーなになに?虹巴ちゃーんこの人のこと知ってるんだ~。」
本郷世羅が言った。

「えっいやっ知らないです。人違いでした。」
私は思わず嘘をついてしまった。

「えー人違いとかうけるんだけど~。ねーみんな。先生もうけるよねー」
すると先生が
「そーだな。人違いなんてお前ホントバカだな。笑わせてくれるな。」
と言いながら笑った。
みんなも笑った。
それを杉本奏多は笑いもせずずっとみていた。
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