みかづきさんと僕
『行くぞ、みつあき!』
「………なんで居るんだよ。」
あの後、1度解散した僕たちは各々自分の家(といっても全員1人暮らしだけど)に帰った。
お気に入りのソファの上でダラダラと過ごしていた僕は、もう仮病使おっかなぁ、なんて画策していたわけだけど。
ピンポーン…、と部屋中に鳴り響くインターホンの音。
「?誰だろう。」
だが来客なら好都合!合コンに行かない理由ができる!
そんなことを考えながら、僕は再度鳴ったインターホンに「は〜い。」と間の抜けた返事を返した。
が、しかし。
ガチャッ
『よっ!』
「…。」
そして話は冒頭に戻る。
「僕の最後の望みをよくもぶち壊してくれたな、なないろ。」
『どうせ、来客なら好都合!とか思ってたんだろ。』
「うっ……。」
『はい、図星〜。』
これだから長年の付き合い、というものは厄介なんだ。
僕となないろは小学校からの腐れ縁で…って僕たちの馴れ初めなんか聞いても誰も得しないから割愛しよう。
まぁ何が言いたいかって言うと、
『お前の考えることくらいぜ〜んぶお見通しだって。』
…笑うなないろに先に言われた。
「キモい。」
『可愛くねぇ奴。』
成人超えてる男に可愛さを求めるな。