みかづきさんと僕




だが、そんなことはどうでもいい。僕が寂しくなろうが泣き出そうが地球は回るし、みかづきさんは生きる。あ、言ってて悲しくなってきた。


いや、そんなことよりも大きな問題が僕には残っている。



……そう、この話の主役。



(みかづきさん、だ。)



4時間前までは確かに僕の目の前にあった小さな背中は、今はそこに彼女がいたのかさえも疑うほどに形跡がない。



どこへ行った?もしかして怒った?
怒られる原因?そんなのひとつしかない。



「僕が寝てしまったからだ…。」


思わず言葉に出た。



みかづきさんが必死に仕事をしているその後ろで爆睡してしまった。


いや…僕も朝早くからここに来てそれで、ってこれじゃただの言い訳だやめよう。


どんな理由があっても疲れている彼女を差し置いて僕はなんてことを…っ。


項垂れた頭は地の底辺まで下がり、もう一生上がらないんじゃないかとさえ思えた。


ああぁあ!どうしようどうしよう!
みかづきさんにどんな顔をすればいい?
その前にみかづきさんどこだ!?




いま、僕、大混乱。




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