涙の分だけ君を愛す。
紗乃とママは昨日大阪に着いた。


大阪ってすごく食べ物もおいしいしみんな明るくて元気が出る。


今ママは家で荷物の整理をしている。



２人暮らしだからそんなに大量って程の荷物じゃない。


だからママが荷物を片づけるまで散歩でもしときなさい・・・だって。


次は何を食べようかな——————————。


ドンッ！！！


「いったー。」



そういったのは紗乃と同じくらいの年の男の子。



そんなことを考えていると、


「見ん顔やな～。どっかから旅行でもしにきたん？？」


と聞いてきた。


「ううん。東京からこっちに引っ越してきたの。」


「へぇぇぇぇぇ！東京俺行ったことある！！！」



そう瞳を輝かせながらしゃべり続ける男の子は、今まで見た人の中で一番顔立ちが整っていると思った。



すごくかっこいい。




それが涼芽と紗乃の出会いだった。
< 2 / 17 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop