指先に囚われて…
本当に私は何か夕さんを不安にさせるようなことをしてしまったのだろうか。
そうであったとしても、どういうことなのだろう。
『夕さん?…私を信じられませんか?「信じてるよ、美弦ちゃんは俺のものだって…」
『ゆっ、夕さんっ?!///』
いきなり、背後から襲ってきたぬくもりと耳元で囁かれたことにびっくりして、思わず大きな声をあげてしまった。
『え、ぁ、ゆ…夕さん?///』
「ん?なーに?」
周りから見られているであろう恥ずかしさと、どうしてこうなったのかという混乱とでまともに考えることができなかった私は…。