指先に囚われて…
『えと…お仕事お疲れ様です///』
「…あははっ、うん。さすが、俺の美弦ちゃん♪ありがとう」
この状況を、受け止めることしかできませんでした…。
…―
『(えっと…どうしてこうなったのだろう…)』
今から遡ること、数十分前。
あれから、私は有馬君に先に帰ると伝えにいこうとしたところ、何故か夕さんまでついてきてしまい、あろうことかそのまま席についてしまった。
そのあとの夕さんの有馬君を見る目がなんとなく怖くて、私は俯くことしかできず、今の今に至る。