指先に囚われて…
「ふ~ん…あ、俺は羽月と一緒のクラスで“仲良く”さしてもらってます。有馬 光汰です。今日は学校で特別講習一緒で、それからさっきまで図書館で勉強してたんですよ♪」
『(ちょっ、あ、有馬君?!!なんか事実と違うんですが;)有馬君!なんか言ってることが「へぇ~…そっかぁ、それはそれは♪いつも“俺の”美弦が世話になってます♪」
もう…どこをどう突っ込んでいいのかわからない;
そもそも、なんで有馬君もまるで、夕さんに対抗するように話すのか…。
それから、しばらく呼吸すらままならない沈黙が続き、本当にどうしようと考えあぐねていたとき…。