指先に囚われて…
「ほんと…余裕なくなるよ。美弦ちゃんのことになると…俺、もう美弦ちゃんいないと、ダメ…死んじゃう」
『…っ…ふふっ』
「ちょ、なんで笑うの?!」
『だってっ…死んじゃうって…ふふっ…』
“死んじゃう”なんて、なんだか子供が拗ねたような…甘えたような言い方だったものだから、そのことが私は可愛いと思ってしまった。
「俺は真剣に言ったつもりなんだけどな…美弦ちゃんは?俺がいてもいなくても…変わらない?」