指先に囚われて…


急に後ろから声が聞こえたと思えば、芝田さんとお父さんが立っていた。


「へぇ~、君が今山君かぁ。芝田さんの言ったとおりデキる男って感じだね」


「ちょっ、芝田さんっ;どういう紹介したんですか?!;」


そうやって、会話をしながら芝田さんとお父さんは夕さんを挟むように席についた。


『お父さん、お母さんは?』


「あぁ、もう疲れたからお風呂に入って寝るってさ。後片付けよろしくってな」


『そうだよね、あれだけお腹が大きいんだもんね。すぐに疲れちゃうのは仕方ないね』


お父さんの言葉を聞いて、私は今できる片づけを始めようとした…が。



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