指先に囚われて…
『へ?!///』
きゅっと、私の右手がもう行ってしまったと思っていた夕さんの手に掴まれた。
そして…
「ごちそうさまっ」
耳元でそう囁やかれて、頬に僅かな熱と柔らかいものを感じた…。
自分の部屋の扉の前にずるっと糸が切れてしまった、人形のように崩れ落ちる。
まだ、ドキドキが鳴りやまない。
その夜、私は自分の胸の鼓動の大きさとまだ残っている、頬の熱に眠ることなんてできなかった…。
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