指先に囚われて…
『そうだった!店員さんに聞こうと思って、それで…』
「俺にぶつかっちゃったんだね?何の本?」
『えと…』
夕さんに言うか迷っていたが、こういう本は夕さんのほうが詳しいかもと考え口に出した。
『秘書検定のテキストなんですけど…』
「秘書検定?まぁ、いいや。詳しいことはあとで聞くことにして、とりあえずそういう本はこっちにあるはずだから、買いに行こうか」
『ありがとうございますっ♪』
そうして、目当ての本を買って(夕さんが、買ってくれると聞かなかったがどうにかして説得した)本屋さんを後にした…。