指先に囚われて…
ドキドキと鼓動は速くなるばかり、顔だけでなく体中の血液が沸騰してしまいそうなほど…。
その握られた手から私の全部が伝わってしまいそうで、上手く返すことができない。
「さてと、美弦ちゃん。そろそろ帰るよ」
パッと離された手。
それまでにあったことによって、一瞬夕さんが言ったことが分からず体が動かなかった。
『あっ、はいっ!お荷物ですねっ……っと、これですよねっ///お勘定は「これで、あとのお釣りは美弦ちゃんに…ね」
全部言う前に夕さんに遮られた。