指先に囚われて…
『ありがとう、お母さんっ!もしもし…っ』
息を整えながら、通話ボタンを押し耳にあてた。
≪「美弦ちゃん?今大丈夫?なんだか、息が切れてるみたいだけど?」≫
『ゆ、夕さんっ!///いえ、だっ大丈夫ですっ…気にしないでください///』
今まで何回か電話をしているけれど、まだ全然慣れなくて、電話だとなんだか余計に緊張してしまう。
『えと…どうかされたんですか?』
≪「うん、美弦ちゃんの声を聞きたかったっていうのと…来週の花火大会のことなんだけど…」≫