指先に囚われて…
「折角なんだから、行ってきなさい?お店のことは大丈夫だから…ね?」
『うんっ……あ、夕さんごめんねっ、ちょっとお母さんと話しててっ…それで…花火大会、行きたいですっ///』
≪「良かった、断られたらどうしようかって思ってた。じゃあ、詳しい時間はまた連絡するよ…遅くにごめんね。おやすみ…美弦ちゃん」≫
『はい…おやすみなさい///』
夕さんが切るのを待ってから、ケータイから耳を離す。
隣を見ると、お母さんはもう上に行ったみたいで、この真っ赤な顔を隠さずに済んだけど…。