【短編】はくだく【BL】

「あ、俺放課後用事あるから、先帰ってていいよ」

「え…?」

 なんでだよ…なんでだよ。僕のせっかくの時間が…。

「ごめんな、早めに終わったら追いかけるから」

「…うん」

「ほんとごめんって、そんなガッカリすんなよ、そんなに歩くの嫌か?たった15分だろ」

 そう言って尊が僕の頭を撫でる。

 それをすると僕の機嫌がよくなるってわかってるからだ。尊のバカ。

「あー、美味しかった。いつもありがとな。お前の作る飯大好きだわ」

 大好きという言葉に僕の胸が高鳴る。

「僕も大好きだよ、尊の食べっぷり」

 落ち込ませたり喜ばせたり、尊は冷静な僕の心をいつもかき乱す。

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