愛してあげるから
「杉本くんって、零といつから友達なの?」
「…アイツとは、生まれた病院が一緒なんだ」
「えっ!?」
それって、凄いことじゃない!?
「家もたまたま隣同士で。
誕生日も1日違いなんだ、俺らは」
生まれた時から一緒って、こういうこと言うんだろうな…。
「…俺、隣にいたのに、零のこと…守れなかったんだ」
悔しそうに、杉本くんは呟く。
守れなかった……?
「ずっと一緒にいたのに、零のこと、俺は守れなかったんだ。
だから俺は、零を守ると…誓ったんだ」
だから杉本くん…あたしを閉じ込めるだなんて無謀なことを言いだしたんだ。
「……逢坂」
「何?」
「……零を泣かせたら、許さねーから」
「泣くの、あたしじゃないの?」
そこまで言って、あたしたちは笑った。