愛してあげるから







「杉本くんって、零といつから友達なの?」

「…アイツとは、生まれた病院が一緒なんだ」

「えっ!?」




それって、凄いことじゃない!?




「家もたまたま隣同士で。
誕生日も1日違いなんだ、俺らは」




生まれた時から一緒って、こういうこと言うんだろうな…。





「…俺、隣にいたのに、零のこと…守れなかったんだ」



悔しそうに、杉本くんは呟く。

守れなかった……?




「ずっと一緒にいたのに、零のこと、俺は守れなかったんだ。
だから俺は、零を守ると…誓ったんだ」




だから杉本くん…あたしを閉じ込めるだなんて無謀なことを言いだしたんだ。





「……逢坂」

「何?」

「……零を泣かせたら、許さねーから」

「泣くの、あたしじゃないの?」




そこまで言って、あたしたちは笑った。







< 103 / 135 >

この作品をシェア

pagetop