愛してあげるから







☆☆☆☆





ミスズは、俺の腕の中で泣いていた。

そっと、その髪をなでた。





「あたし、零の哀しみとか苦しみとか寂しさとか、埋められている?」

「……当たり前だろ」




俺はミスズを抱きしめた。




もう、離れたくないから。

捨てられたくないから。

捨てたくないから。

愛されたいから。

愛したいから。





ミスズを、

俺のモノにしたいから。





俺はミスズを、ベッドへ押し倒した。

不思議とミスズは、何も言わない。





「怖くないのか?」

「怖いよ。
でもあたし、零なら良い。
零だから、良いの」




俺はミスズに覆いかぶさった。









< 124 / 135 >

この作品をシェア

pagetop