愛してあげるから
堂々と
☆美静side☆
「♪ ♪♪ ♪」
「随分幸せそうだな、ミスズ」
「当たり前じゃない!」
のんびり鼻歌を歌いながら、あたしは零と学校へ向かう。
まさかあたしと一緒に通うことが出来るだなんて。
幸せにもほどがあるな~。
しかもその幸せを。
零と一緒に過ごすことが出来るだなんて。
あ~!
生きているって、幸せ♪
「おはよう。零、逢坂さん」
歩いているあたしたちの前に現れたのは、ミキさん。
お久しぶりです!なんて挨拶したくなる気持ちを抑えて、あたしは会釈をした。
隣にいる零は、「ゲッ」て顔をしている。
…それにもキュンキュンしてしまうあたしは、本当重症だと思う。
「零。
少しの間、逢坂さんと話しさせてくれないかしら?」
「…………」
零は黙り込んだ。
何を考えているのか、わからないけど。
あたしは零の袖を引っ張った。