愛してあげるから
「零、先に学校行ってて」
「ミスズ……?」
「あたしは大丈夫だから。
必ず学校行くから」
「……わかった」
零は小さく頷くと、ミキさんを一睨みしてから、学校への道を歩きだした。
零って本当に、心配性なんだから。
フフ、可愛い♪
「逢坂さん」
「何です?」
「ここじゃ話せないわ。来て」
くるり、と踵を返したミキさんは、スタスタ歩きだす。
その度にふわふわ揺れるミキさんの長い髪。
サラサラだなぁ…シャンプー何使っているんだろう?
あたしはそんなことを、ぼんやりと考えていた。
ミキさんがあたしを連れてきたのは、近くの公園。
放課後とか、よく遊んでいる子多いよね。
「逢坂さん。
単刀直入に言うわね」
「は、はい……」
ミキさんは頭を下げた。
って、は!?