愛してあげるから
あたしがいるから。
あたしが傍で、零を支えるから。
「ごめんなさいっ……。
あたし、零から離れたくない…。
だから、別れることは出来ません……!」
ポカーンッとしているミキさんを置いて、あたしは走り出した。
零。
抱きしめて。
壊れるほど、あたしを抱きしめて。
足がもつれても。
心臓が悲鳴を上げても。
あたしは零の元へ、走るから。
「零ッ!!」
「ぅおっ!?」
スタスタと歩く零めがけて、あたしは後ろから抱きついた。
零はへんてこな驚き方をしていた。
「零~!」
「お、お前何で泣いているんだよ!?」
あたしは零の腕の中で、思い切り泣きじゃくった。