愛してあげるから
「ん?
その騒ぎっぷりから言うと、カラオケ行くか?」
「「「行きたいっ!!」」」
「じゃ、早めに待ち合わせな。
カラオケは大体何時間だ?
フリーは無理だからな」
口々にクラスメイト達は時間を言って行く。
多いのが3時間だった。
「んじゃー…9時に天文台で良いか?
そうしたら自由に歌えるだろ?
カラオケ以外にもゲーセンとかあるし。
時間潰す場所なら、あるからさ」
「「「賛成!!!」」」
「んじゃ9時に天文台前集合で。
ミスズ、そのこと先生に伝えておいて」
眠そうなくせに。
サラッと決めてくれた。
…本当、器用だなぁ。
「9時か。
良い時間だろう。
よく決められたな、逢坂」
「あ、ありがとうございます…」
放課後、先生に出しに行った。
…実際に決めてくれたのは條崎なのに。
あたしはただ、呆然としていただけなのに……。