愛してあげるから
「でもミスズは違う。
今日から俺の彼女になれ」
「何でそんなに俺様発言なのよ!」
「別に良いだろ。
それともミスズ、彼氏いるの?」
「いるわけないでしょ」
「なら俺が彼氏になっても良いわけだ。
ミスズ、俺のこと今日から、零って呼べ」
「嫌です!」
マズい。
このままコイツのペースに巻き込まれたら、彼女にされてしまう!
「彼女になんてなりません!」
「ミスズは固いなぁ」
「固くないです!
これが普通の対応なんです!」
「……ミスズつまんねーな」
「つまんなくて良いんです」
「そんなんだから友達いねーんだよ」
「いなくて良いんです。
てか邪魔しないでくれません?
あたしは星空を見るために来たんです。
あなたたちとは違います」
手を振りほどこうとしたけど、強く握られているから。
…離せない……。
あたしは溜息をつき、星空を眺めた。
神様。
いるのなら、この手を今すぐ解いてください……。