愛してあげるから
「あー屋上ね。
俺も聞いた話だけど、前にいた先輩が開けたらしいよ」
「な、何でですか」
「ピッキングじゃない?
多分女が使うようなヘアピンで開くんだろうな」
ヘ、ヘアピン…。
そんなもので開いて良いんですかぁ!?
「俺が開けたんじゃないから。
それだけは勘違いするなよ?」
條崎って頭良いからなー器用だし。
簡単に開けちゃいそうだけどね。
「そういえばミスズ。
さっき言うの忘れたけどさぁ」
「何ですか?」
「俺が手伝っている意味、わかるよねぇ?」
「え?」
星空観賞の時見せた黒い笑みを見せる條崎。
……凄く嫌な予感………。
「クラス委員だから手伝ったんじゃないんですかっ…」
「んー、表向きはね。そうなるね」
「表向きっ……?」
嫌な予感しかしないっ!