愛してあげるから







「あー屋上ね。
俺も聞いた話だけど、前にいた先輩が開けたらしいよ」

「な、何でですか」

「ピッキングじゃない?
多分女が使うようなヘアピンで開くんだろうな」





ヘ、ヘアピン…。

そんなもので開いて良いんですかぁ!?





「俺が開けたんじゃないから。
それだけは勘違いするなよ?」




條崎って頭良いからなー器用だし。

簡単に開けちゃいそうだけどね。





「そういえばミスズ。
さっき言うの忘れたけどさぁ」

「何ですか?」

「俺が手伝っている意味、わかるよねぇ?」

「え?」




星空観賞の時見せた黒い笑みを見せる條崎。

……凄く嫌な予感………。





「クラス委員だから手伝ったんじゃないんですかっ…」

「んー、表向きはね。そうなるね」

「表向きっ……?」



嫌な予感しかしないっ!







< 39 / 135 >

この作品をシェア

pagetop