愛してあげるから







「「「きゃあああっ!!」」」

「零が逢坂さんと―――ッ!?」

「何でキスなんてしているのォ!?」





学校が壊れるのではないかと思うぐらい、女子が騒ぐ。




お願い、離して!

アンタのせいで、あたしの平穏な高校生活が、壊れちゃう!

そう願っては見るけど、條崎は全く無視。






「ミスズ、言って。
俺の名前、呼んで」

「零ッ!」

「…よく出来ました」




小さい子をあやすようにあたしの頭を撫でる條崎。

恥ずかしいけどどこか嬉しいのは……何でなのかな?






「零ォ!」





おにぎりを片手に持ちながら、ミキさんが来た。

ミキさんは、最も條崎の傍にいる、彼女みたいな人。

彼女ではないらしいけど……。







< 50 / 135 >

この作品をシェア

pagetop