愛してあげるから
「お客様に似合うのは、これかと思われます」
女の店員さんがスッと差し出してきたのは。
肩と手首の出た、紫色のワンピースだった。
かなり丈が短いけど…凄く可愛いのには違いなかった。
「ご試着してみればいかがですか?」
「良いんですか……?」
こくり、と頷いた女の店員さんを見て、あたしは試着室へ入った。
「良くお似合いですわ!」
試着室出て早々、店員さんに褒められる。
サイズもぴったり。
さっきメジャーで測っていたのには、こういう意味があったんだぁ。
「お気に召されましたか?」
「はいっ」
あたしに似合うかどうかわからないけど。
凄く可愛いと思った。