愛してあげるから
「あの店の名前、何だか知っているか?」
「え?」
そういや知らないや…。
高級ってことは知っているけど。
「あそこはジョウって名前のブランドなんだよ」
「ジョウ……?」
「ああ。
條崎のジョウからついている名前なんだよ」
え?つまり?
「條崎の家が経営しているの……!?」
「そうだよ」
嘘!?
條崎って本物のぼっちゃま!?
「じゃあさっきのは、お母さん……?」
「……そうだけど」
スッ…と笑みを作る條崎。
ただその笑みは、凄く哀しそうに見えた。
「お母さんと…仲悪いの?」