愛してあげるから
「だけど、今回は本気だ」
「……零………」
「ミスズ。
俺の彼女にならねーか…?」
初めてだった。
自分から本気でそう言ったのは。
付き合うなんて、遊びに過ぎなかったんだから。
「……あたし、零が、好き……」
「ミスズ……?」
驚いた。
ミスズが、俺のことを好きだというだなんて。
「最初は、零のこと、大嫌いだった。
だけど、あたし…惹かれていったんだ、零に。
零。
今度の告白は、嘘じゃないの……?」
涙で潤んだ瞳を見せてくるミスズ。
俺の答えは、勿論決まっていた。
「……当たり前だろ。
今回の告白は、嘘じゃねー。
ミスズ、俺…ミスズが好きだ」
そして俺らは。
初めて、心のこもったキスを交わした。