愛してあげるから
『あー俺も驚きだぜー。
まさか六冠王が、あんな地味子に堕ちるとはなぁ』
「…しかもミスズに俺、ジョウの社長との関係少しだけ話した」
『は?
お前、それ言って良いのかよ。
お前の事件もいずれバレんじゃねーの!?』
「……多分、いつかバレるな」
俺は溜息をついた。
『……マジで信じられねー』
「まぁ、バレたらバレて良いよ。
隠したくねーし」
『…お前、本当に逢坂美静にはまっているな』
苦笑を返すと、一誠は呆れたように溜息をついていた。
『……零。
俺に任せろ』
「は?」
何をだよ。
『俺がお前と逢坂美静を別れさせてやるよ』
「はっ!?」
『任せろ。
お前を夢から覚めさせてやるからなッ!!』
プツンッと通話が切れる。
「一誠!?
おい、一誠?返事しろ!」
聞こえるのは、空しい電子音だけ。
一誠―――…。
お前は何をするつもりだ……!?