愛してあげるから
☆美静side☆
お風呂から上がり、部屋着に着替えていると。
玲愛さんが入ってきた。
「美静ちゃん、お電話よ」
「電話、ですか?」
不思議に思いながら、あたしはリビングへ向かう。
「もしもし?」
『あ、逢坂?』
「杉本くん……?」
何で電話番号……。
『突然悪ぃな。
電話番号、連絡網で調べたんだ。
急用だったからさ』
「あ…なるほど。
杉本くん、こんな夜遅くにどうしたの?」
杉本くんはふっと笑った。
『零、近くにいるか?』
「いないけど……」
あたしの部屋も零の部屋も、2階だ。
扉の方向を見るけど、零はいない。