愛してあげるから

杉本くんは前の扉に近づき、取っ手に手をかけ、スライドさせようとした。

…しかし。




「あれ？開かねーな」

「え？」



杉本くんは後ろの扉に行き、同じようスライドさせようとした。

だけど。




「……開かねー」

「え？」




グイグイ扉を引っ張る杉本くんだけど。

扉は、ビクともしない。





「……杉本、くん？」

「………マズいぞ、逢坂」

「え？」

「……俺ら、閉じ込められた」




えっ？

…えええぇぇぇぇええ！？

閉じ込められたぁ！！？？




「マズいな……。
多分さっき通り過ぎた警備員が閉めたんだ。
俺は閉めた覚えねーもん」

「あたしもないよ……」





こんな漫画みたいな展開、あるんだ……。