新婚の定義──嘘つきな君と僕──
「アリシアは、やっと30になったとこでしょ?これから悩んだり迷ったりしながら、いろんな経験積んでくうちに、どんどん色っぽくなるから心配しなさんな。」

「…そういうもの?」

「そうよ。体型とか顔とか、見た目だけじゃないの。そのうちアリシアにもわかるわ。」

「そうなんだ…。」

「少なくとも、最近のアリシアは数年前に比べると格段に色っぽいわよ。」

「えっ?!」

「本気で誰かを好きになると、女は変わるからねぇ。愛されるとまた変わるし。」

「えっ?!えっ?!」

(な、何それ?!)

慌てふためくレナの肩をポンと叩くと、静江は優しく微笑んだ。

「アリシア、いい女になったわ。もっと自信持ちなさい。」

「ありがと、静江さん…。」

静江の言葉は、レナの不安を和らげて、ほんの少し自信をくれた。

(それって、ユウを好きになったから…?)

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