新婚の定義──嘘つきな君と僕──
「うん…知ってる。オレだけのレナだ。誰にも渡さない。オレも、レナだけのユウだから。無理して笑ったりしないで、オレの前ではさっきみたいに、思いきり泣いても、怒っても、責めてもいいんだ。もっとわがままも言って欲しいし、甘えて欲しい。オレは、レナがもう不安になったり、一人で泣かないで済むように、レナの全部を受け止めたい。」

「ユウ…大好き…。」

二人はベッドに倒れ込み、何度も唇を重ねた。

「嘘ついて、ごめんね。」

「嘘で良かった。」

二人は額をくっつけ合って微笑むと、また何度もキスを交わした。

「これからもずっと、レナ愛してるって言ってくれる?」

「当たり前。二人で神様に誓っただろ?」

「うん。ユウ、愛してる。」

「オレも、レナを愛してる。これからもっと、愛してもいい?」

「うん…。私も…甘えていい?」

「いいよ。いっぱい甘えて。一人で寂しい思い我慢させた分だけ、これでもかってくらい、目一杯甘やかすから。」

レナは嬉しそうに微笑む。

「ユウ、激甘だね。」

「レナにだけは、特別な。」

「うん…知ってる…。」

二人は抱きしめ合って何度も唇を重ね、不安だった心を温め合うように、お互いの気持ちを確かめ合った。

「ユウとこうしてるの…すごく、幸せ…。」

ユウに抱かれながら、レナが囁く。

「オレも、幸せ。もっと幸せにしてあげる。」

「うん…もっと、して…。」

「レナ、かわいい…。いいよ。いっぱいしてあげる。愛してるよ…。」

何度も求め合った後、二人は幸せそうに抱き合って、久し振りに心地よい眠りについた。

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