新婚の定義──嘘つきな君と僕──
ライブが終盤に差し掛かった頃、タクミがステージにケイトを呼んで、ロンドンでの音楽仲間のケイトを紹介した。

そして、今回のコラボの話をする。

普段はイギリスで活動しているケイトだが、日本人の祖父に溺愛されていることで、日常会話程度なら日本語が話せるそうで、今回の曲は日本のみんなに聴いてもらうため、歌詞を日本語にしたらしい。

ステージの上のケイトも、日本語で挨拶をしている。

(日本語…話せるんだ…。)

いつもメンバーたちとの会話も英語なので、ケイトの流暢な日本語にレナは驚いてしまった。

(そんなに上手に話せるなら、スタッフやメンバーたちとも日本語で話せばいいんじゃ…。私にも英語だったし…。)

レナは、そんなどうでもいいことを考える。

そしていよいよ`ALISON´とケイトのコラボ曲が始まった。
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