新婚の定義──嘘つきな君と僕──
レナは控え室で衣装を着せられ、メイクを施された。

この間とはまた違った雰囲気のメイクと衣装だったが、これもまたいつものレナとは別人のようだった。

(なんか大人っぽい…。)

鏡に写る自分をレナはしげしげと眺める。

スタジオに移動して簡単に説明を受けると、レナは指示された通りにそれをこなす。

「天才かも知れねぇな…。」

カメラの前に立つレナを見ながら、ヒロはポツリと呟いた。



撮影が滞りなく終わると、ヒロは満足げにレナを出迎えた。

「いやぁ…想像以上だ。急に呼び出したのに、この短時間でこれだけやれるとは…。」

「緊張しました…。映像って苦手で。」

「レナは完璧だ。後は編集の腕次第だな。」

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