新婚の定義──嘘つきな君と僕──
「あの…恥ずかしいから、体はあんまり見ないで…。」

「どうしよっかな。」

「意地悪…。」

ユウはレナの唇に軽くキスをして笑う。

「しょうがないじゃん。恥ずかしがってるレナが、めちゃくちゃかわいいんだから。」

「ユウ、やっぱり意地悪。」

「もっと意地悪しようか?」

「それはダメです…。ユウ、またこの前みたいにするつもりでしょ。」

「どうしよっかな…。」

ユウはレナを抱き寄せ、甘いキスをする。

「して欲しいって、言わせてみようかな?」

「ユウのバカ…。」

「こんなオレ、嫌い?」

「………好き…。」

ユウに甘いキスをされながら、大きな手で体に優しく触れられると、レナは身をよじりながら吐息混じりに小さく声をあげ、トロンとした目でユウを見上げた。

「ユウ…。」

「ん?」

「私…。」

「して欲しい?」

ユウの甘い囁きに、レナは恥ずかしそうに小さくうなずく。

「じゃ、続きはベッドでゆっくりな。」

レナの唇に軽く口付けると、ユウはレナを抱き上げてバスタブの外にそっと下ろした。

「レナが部屋に行くまで、ここにいるから。ベッドで待ってて。」

「うん…。」
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