新婚の定義──嘘つきな君と僕──
すっかり夜が更けた頃、ユウが帰宅した。

(あれ?リビング、電気ついてる…。)

随分遅い時間なのに、リビングが明るいことを不思議に思いながら、ユウはリビングのドアを開けた。

(レナ、こんなとこで寝て…風邪引くぞ…。)

飲みかけの缶ビールをテーブルに置いたままでソファーに横になり、うずくまるようにして眠るレナの頭を、ユウはそっと撫でる。

「ただいま…。」

小さな声で呟くと、ユウは子供のように眠るレナの頬にそっと口付けた。

(かわいいな…。)

愛しいレナの寝顔を見つめ、ユウはそっとレナを抱き上げ、ベッドに運んだ。

レナをベッドに寝かせ、布団をかけてやると、ユウはもう一度レナの頭を優しく撫でる。

「おやすみ…。」

レナの頬にそっと口付けると、ユウは静かに部屋のドアを閉めた。
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