もう、嫌い





着いたハンバーガー屋さんは人が多かった。

みんなが食べるぶんのお金を払うのはルカのお兄ちゃんで、みんなで「太っ腹!」って言って盛り上がった。









「う~ん、チーズもいいしハンバーグもいいしエビも……どうしよう……」


「アイナ悩みすぎじゃない??」









悩む私をみてルカが笑う。

ハンバーグ屋さんに来るのはひさしぶりでもどれを食べるのか悩んでしまう。









「あ?なんだお前、悩んでんのか?」


「うん、チーズとハンバーグとエビでね」


「お前何個食うの?」


「一個」


「了解」


「は?」









"猿"は了解、と言うとルカのお兄ちゃんのところまで行ってしまった。


「ちょ、まだ決めてない!」


「あ?お前はチーズだよ」


「なんでよ!」


「俺がハンバーグとエビだから、半分こすりゃいいだろ」


「……いいねそれ」









そう言うと、"猿"は「ほら座るぞ」と言い席まで歩く。

一個半食べなきゃいけなくなったけど、3つの味をちゃんと食べれるという幸せな状態に満足していた。









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