噂のPC部!?~狼たちのお姫様~
それからは小鳥遊千聖が岸柊羽とお菓子の取り合いをしていたり、神崎先輩はパソコンを弄っていたり、檍時雨はソファーに寝ていたり、散々だった。
何もすることがなくて、ぼーっとしている私を見ていたのは、
「お前.........」
楠木雷だった。
見つめられた瞳を離せず、固まってしまう。
すると、きっちりみつあみされた片方の髪に触れ、もう片方も同様に外してしまった。
さっきまで賑やかだった部屋は一気に静まり返る。
そして、メガネも取られてしまった。
「こっちのが、いい」
なんて、真顔で言うものだから心拍数はどんどん上がる。
顔が熱い。そんな顔を冷やすように触れた、彼の手。
顔が徐々に近づき、目をつぶってしまうのと同時にガンッと音がした。
驚いて、その方向を見ると檍時雨が不機嫌な顔をしていた。