噂のPC部!?~狼たちのお姫様~
きっと、終わったのはその数10分後。
肩で息をする私を見てそっと頭をなでる。
「ごめんな、急に」
初めて見た少し刹那気な顔。
言い返したい気持ちまで失せてしまった。
でも、このキスは、昔のとは違かった。
強引だけど、少し優しさがあった。
まるで、彼の人格を伝えるような。
「は、はい...」
顔がまた熱くなった。
「お前さ、...」
何か彼が話そうとした時、
ガラガラッ
「ここだったか〜」
「えっ!?麗ちゃんと何してるの!?」
「おや、お邪魔したようで」
「俺より先に、チッ」
騒がしい部員が来ましたよ。
来るとは思っていたけど。
「それで、入ってくれるか?麗里」
そんな皆を無視するかのように続けた檍時雨。この人には逆らえない、そう思った。
「入りま、す。時雨先輩が言うなら........」
思わず、名前まで言ってしまった。