【短】とある死神様の霊界事情
アイツが消えてすぐ後。
バンッと勢いよく屋上の扉が開いた。
恐る恐る扉の方を振り向いて確認。
そこに自信満々に立っていたのは、あたしをいじめている中心グループの女 3人。
ビクッと自然に体が震えた。
「あら〜 天野さん、もしかして死ぬつもりだったのかしら?
ごめんなさいね、邪魔をして」
その中でもリーダーの女があたしを嘲笑ってそう言った。
...耐えろ。
こんなのは いつものことだ。
寧ろいつもより優しいじゃないか、言葉だけなんて。
少しの間 俯いてるだけで、こんなのは終わる。
だから耐えろ。
「ふふっ、杏奈(あんな)に恐れ入って何も言えないんじゃないかしら?」
黙っているあたしを見て取り巻きの女がリーダーに向かって言った。