自惚れ男子の取説書【完】
「ったく……調子乗って飲み過ぎるからだ、バカ」
あぁ、やっぱり…。
この初めての頭痛は二日酔いってやつだ。
重たい頭で懸命に昨日の記憶を探る。
レストランでワインが進み、3杯…4杯……と飲んだところまでは覚えている。
心配そうにするおばさんに別れを告げ、小田さんと一緒に家路についた…多分。
でもそれが何で小田さんちに泊まる事になるの……?
わ、わからない…というか覚えてない。
「お前……なんでここいるかも覚えてねぇだろ?」
小田さんの言葉にびくっと肩が揺れるり私の逡巡を見抜くかのよう、小田さんはズバリ言い当てた。