自惚れ男子の取説書【完】

まるで父親みたいに叱る小田さん…

数々の非礼を詫びながら、脳内に浮かんだぜイメージ。言ったら絶対余計に怒られるけど。


なんでこうも小田さんの前だと、何かとしでかしちゃうんだろう。

反省と羞恥心。現状受け入れるのに頭の中はぐちゃぐちゃだ。


散々叱りつけるのでパワーを使ったのか、小田さんは疲れた顔でのそのそと身体を起こした。

部屋着であろうスウェットとTシャツを身につけた小田さん。その上からでもわかる程、適度に筋肉がついた均整の取れた身体にどきっとする。袖から覗く腕も見事に引き締まっていて、男の人なんだ…と今更実感する。

「おい、百面相。じろじろ見んな」

「いっ……!ち、違っ!小田さん自意識過剰ですよ」

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