自惚れ男子の取説書【完】
「あぁ?よく言う、お前顔赤いぞ」
くっと喉で笑うと、面白そうに顔を覗きこまれる。
今……絶対余計に赤くなった。
そう感じる程、小田さんの顔が近すぎて。
「ひっでぇ顔。お前昨日、化粧落としてねぇだろ?とりあえず顔洗え。ぐちゃぐちゃなって3割減…いや公害レベルだ。さっさと落とせ」
「ひっ…!ひっど!!分かりましたよっ……!」
確かにそうだろうけどさっ!なんなのその言い方!ときめき返せ!
失礼な言い方に腹立ちながらも、ベタベタして確かに気持ち悪い。うさを晴らすよう勢いよく布団を剥ぐ。
「お前……ほんとバカ過ぎんだろ……?」