自惚れ男子の取説書【完】
「いやぁーなんか嬉しい!いいねいいね」
「そういえば今日、土曜日じゃない。もしかしてこの後会うの?」
「うん。夕飯は一緒にって」
へへっと笑うりっちゃんは、いつも以上に可愛らしい。恋は女をキレイにする…ってやつ?
「そっか。ランチはりっちゃんとっちゃって、石川くんに悪い事しちゃったかな?」
「えーでも美沙と約束したのが先だったし。琴美ちゃんとも話したかったからいいの。女子会楽しいもの」
「あぁもう、律子可愛い!やっぱ石川には勿体ない!」
うきゃーっと奇声をあげつつ、美沙はおもいっきりりっちゃんに抱きついた。
ズルい!私も!…って位に可愛いよ、りっちゃん。
彼氏が出来たのは喜ばしいけど、こうして女友達とわいわいやるのはまた別腹。
石川くんには負けるけど、私達だって十分にりっちゃんにベタ惚れみたいだ。