自惚れ男子の取説書【完】
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『腹が減っては戦は出来ぬ』


私の生活をよくよく表した言葉だと思う。

勤務前に患者さんの情報を集めるため、いつも早くに家を出る。布団が恋しくなかなか出られない日、メイクは無くともそれでもご飯はかかせない。

今日は久々の大寝坊で、朝ごはんを食べる時間すらなし。お腹の虫を必死にごまかし、どうにか午前を乗り越えた。



「こーとみ。昨日どうだった?」

私が休憩に入るや否や「待ってました!」と美沙が食い付く。遅刻ギリギリだったせいで、朝から話す時間なんてなかったせいだ。

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