自惚れ男子の取説書【完】


まるで王様みたい。

そんな事をぼんやり考えていると


「おい、お前」

小田さんはさっきとは違う、だけど明らかに苛ついた表情で私を睨んでいた。


「ごっ…ご迷惑おかけしてすみません!!」

「違う!このバカ!!」


確かに迷惑かけたけど、そんなに怒らなくったっていいじゃない。

というか、何が違うんだか理解出来ない。なんなの、謝りかたが気にくわないの?


「えっ、じゃあ…申し訳ありませんでした?」

「じゃあってなんだ、じゃあって」



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